2012年09月
2012年09月30日
2012年09月29日
万葉集を読む
MUSIC CITY TENJIN で街角賑やか ↓大丸エルガーラ通り ここは年寄りが多かった
↓市役所前 開演1時間前だが・・


天神は若者で溢れかえっていた。「music city tenjin」で街角がステージとなっていろんなバンドが演奏。
爺は1200年余を遡る「万葉集を読む」の講座で大丸エルガーラの久留米大学福岡キャンパスへ。
いつもの元教授86歳の講義を聞く。今日も大宰府に絡む歌を中心に学ぶ。
原文 大野山 紀利多知和多流 和何那宜久 於伎蘇乃可是尓 紀利多知和多流(巻5・799)
訓読 大野山 霧立ちわたる 我が嘆く 息その風に 霧立ちわたる
大野山は福岡県大野城市の現四王寺山のこと。
山上憶良が大宰府に赴任後、大伴旅人が赴任してきた。旅人は憶良より若いが上司になる。
やがて旅人の妻は大宰府で亡くなる。既に年をとった旅人の悲しみはいかばかりか。
憶良が旅人に代わって心境を詠ったもの。当時の大宰府政庁の様子と人間関係を織り交ぜて、
この歌の背景を知り歌の心を知る。
儒教中心から国学中心の学校設立を進言した江戸前期の国学者・荷田春満【かだのあずままろ】にも触れ、
荷田の「古語に精通して古意を知り古道を究める」の考えを江戸中期の国学者・賀茂真淵【かものまぶち】
が引き継ぎ、更に古事記研究で知られる本居宣長【もとおり・のりなが】に繋がる話は興味あった。
ちょうどいま、九州国立博物館にて本居宣長が記した「古事記4 件伝」の自筆本を九州で初めて公開中。
近日中にまた大宰府詣でをして博物館へ行くつもり。台風接近中だが、いい秋の午後だった。